学校教育目標

◆深く学ぶ子   

 よりよい学習習慣を身に付け、主体的・対話的に深く学ぶ子

◆心豊かな子

 よりよい読書習慣を身に付け、感性豊かで明るく思いやりのある子

◆健康な子 

 よりよい生活・運動習慣を身に付け、健康で安全な生活をおくると共にスポーツを楽しむ子

◆未来をつくる子

 未来に夢や希望を持ち、力を合わせて粘り強く創造的に行動する子

平成30年4月1日

※ 遅くとも5年後を目途に、学校教育目標を見直す取組を行う。

 

学校教育目標設定の理由

① 深く学ぶ子 ~よりよい学習習慣を身に付け、主体的・対話的に深く学ぶ子~

 統合前の3校の目標に、陣屋小「すじみちをたてて考える」、本室蘭小「よく考える」、白鳥台小「深く考える」という文言があり、これらすべては、「深く学ぶ」という文言の概念に含まれる。また、新学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」がキーワードになっている。平成32年から完全実施される新学習指導要領の重要な方向性である。「深い学び」の文言を用いることが、平成30年に開校し、学校教育目標を策定する本校に必要なことである。また、この深い学びを実現していくためには、よりよい「学習習慣」が基盤にあることが不可欠であることから、最初に「よりよい学習習慣を身に付け」を設定した。

② 心豊かな子 ~よりよい読書習慣を身に付け、感性豊かで明るく思いやりがある子~

 徳の視点からの目標で統合前3校には、陣屋小「明るく思いやり~」、本室蘭小「思いやり」、白鳥台小「明るく」という文言がある。また、保護者や地域の方の学校教育目標アンケートの中にも「明るい」「思いやり」という言葉を大切にしてほしい願いが数多くよせられた。また、本室蘭小と本室蘭中に「豊かな情操」という文言があること、白鳥台小に「心の中に美を感じ」という文言があり、これらを「豊かな感性」という文言でまとめた。さらに、子どもたちの教育目標アンケートでは「楽しい学校生活をおくりたい、いじめのない明るい学校生活をおくりたい」という記述も多いこと、保護者や地域の方の記述も同様であること、そのためには、広い意味で「心豊かな子」であってほしいという願いもこめてこの目標を設定した。「よりよい読書習慣~」については、ゲストティーチャーの方から「読書は人生を豊かにする」との指摘があったことや、読書を通して言語の力や相手の気持ちを考える力、過去に学ぶ力、感動する体験等が豊かな感性を育てていくことが考えられることから設定した。

③ 健康な子  ~よりよい生活・運動習慣を身に付け、健康で安全な生活をおくると共にスポーツを楽しむ子~

 この目標は、本室蘭中学校の「体力増進と健康安全につとめる子の育成」という先見性のある目標によるところが大きい。室蘭市では小中連携の取組を推進しており、小学校の教育目標と中学校教育目標にも関連があることが望ましいのは言うまでもない。現代は、ただ単に体が強い、運動能力が高いことだけが「健康」であるとは言えないほど、健康に関する概念が多様化している。例えば、運動能力が高かったり、運動の技術が高くても、スマートフォンの長時間使用により睡眠時間が少なかったり、依存傾向が高かったりする状態を健康とは言えない。また、食育の考え方や薬物依存防止・喫煙防止・がん予防教育等の健康にかかわる様々な今日的課題も、この「体」の部分は包含していると言える。これらのことから、「よりよい生活・運動習慣を身に付け~」の文言の設定は必然であると言える。さらに、新しい学習指導要領では、スポーツという文言を豊富に用い、運動を楽しむことをめざしていることから、この目標を設定した。

④ 未来をつくる子  ~未来に夢や希望を持ち、力を合わせて粘り強く創造的に行動する子~

 この4つめの枠組は、知・徳・体の中の「徳」に入れて考えることもできる。しかし、本室蘭小、白鳥台小、本室蘭中の目標が知・徳・体の枠組で設定しながらも、4つ設定されていることに着目しなければならない。特に本室蘭小の「自主的に活動に取り組み協力して行動する子」、本室蘭中の「物事を自主的に解決し、困難に耐えぬく生徒」は、「徳」の枠でとらえることもできるが、資質・能力の枠でとらえると「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性」の枠でとらえることもできる性質のものである。 他校の学校教育目標からも、知・徳・体プラスもう一つの目標を設定しているケースも数多く見られた。これらのことから、知・徳・体とは重なる部分もあるものの、教育の今日的課題や変化の激しい時代を生き抜く子どもたちの学びを総合的にとらえると、未来志向のプラスαの目標が必要であると判断した。そして、白蘭小学校が本室蘭小学校という室蘭市の中でも際立って長い校歴を誇る学校のアイデンティティーを受け継いでいることに誇りを持つ必要がある。さらに、陣屋小という江戸時代からの歴史遺構が残る学校、同じく室蘭市の工業都市としての発展を約半世紀にわたって象徴してきた白鳥台小の歴史を顧みることを忘れてはならない。過去から学び、未来に羽ばたくこの地域の子ども達を育てる大いなる願いを込めた4つめの目標に、白蘭小学校のアイデンティティーを象徴すべきであると考え、この目標を設定した。

白蘭小開校準備委員会の学校教育目標策定方針 

①策定にあたり、子どもの願いをとらえると共に、白蘭小に関係する方に広く意見を求める。

②教育の不易の部分と今日的課題の部分をバランスよくとらえて策定していく。 

③変化の激しい時代に対応する教育を推進するため、おおよそ5年後に見直しの機会を設ける。

 ※陣屋小・本室蘭小・白鳥台小の学校教育目標を念頭に置くことはもとより、本室蘭中学校、文部科学省、北海道教育委員会、胆振教育局、室蘭市教育員会の施策や日本国憲法、教育基本法、学校教育法等の教育関連法規を基盤にして策定。